「優駿」オセアニア情報





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Mariko Hyland & Associates Pty.Ltd.



優駿 2002年8月号




オセアニアの女王サンラインは、7歳の今年も競馬場に帰ってくる

ホーリックス、エンパイアローズ、エセリアル、サンライン。ニュージーランドは、これまでオセアニアのレキシに残るチャンピオン牝馬を輩出してきた。

今、世界最強の牝馬と言われるサンラインは、1995年、ニュージーランド生産界を牛耳るマイケル・マーチン&スーザン・アーチャ-夫妻によって生産された。サンラインの母、ソングラインは、ウエスタンシンフォーニー(米)(父ニジンスキー)系の牝馬で、5勝して重賞で3回入着しているなかなかな牝馬。"ただし、ギャロップの時にあまりスムーズでない動きをする馬だったんです。だから、ビデオで、グリーンデザートの息子デザートサンの流れるような動きを見て、この血をかけたらと思いました。それに、4x4のノーザンダンサーラインだということも気に入った」原因です"と、生産者のマーチン氏。生産者が牝馬をリースするのはオセアニアでは日常茶飯事。マーチン&アーチャー夫妻は、最初、タカニ二に厩舎を持つスティーブン&トレバー・マキー調教師親子にリース。その後、彼らと、現在のオーナー達に売却された。

2歳時はニュージーランドで3戦して3勝。3歳になってオーストラリアに遠征して、GUとGVに優勝。GTのAJCフライトSで3馬身離して優勝した。この時点で、サンラインは7戦7勝。彼女の能力が並々ならないことを示した。もっともここまではよくある話で、牝馬だと普通この時点か、次の年あたりで、引退してしまう例がかなりあるが、彼女のキャリアは、まだまだ続いていく。

4歳時のサンラインの活躍には目を見張るものが! WSコックスプレートS(GT2040m)を、タイザノット、スカイハイツなど時のチャンピオン牡馬たちを相手の優勝。この年はAJCオールエイジド(1600m)、STCクールモアクラシック(1500m)AJCドンカスター(1600m)とG1を4つ、GUを4つも勝っている。そして、もう終わるのではないかと思われた5歳時もこの記録は続き、2回目のコックスプレートを、何と記録破りの7馬身離して勝った時のシーンは、今でも我々の目に焼き付いているほど。この年メルボルンで、MVRCマニカトS(1200m)、ニュージーランドでWRCワイカトドラフト(1400m)、そして香港で、香港マイルとGTを4回、GUを4回優勝して、更に、ドバイのGUで3着に入った。昨シーズン6歳時も、世界中から買収のオファーがかかり、とりわけマクツーム殿下がご執心との噂が流れた時は、いよいよ繁殖入りかと言われたが、まだ走れるとのオーナー達の気持ちとファンの期待に応えてGTクールモアクラシック、ワイカトドラフトに優勝。そして3回連続優勝に挑戦してコックスプレートステイクスに。ノーザリー、バイカウントと3つ巴の激戦の末2着に入った。

サンラインの通算成績は、44戦29勝11回入着。うち、GTが10回、GUが11回、GVが2回。入着の11回のうちGTでの入着が5回という輝かしい成績。また、オーストラリアでの総収得賞金807万340オーストラリアドル(約5億7千万円)。29万1900NZドル、570万香港ドル、73万2000ダームス(ドバイ)。これまで1998年のシーズンから2年連続でNZとオーストラリアの最優秀馬に選ばれている。サンラインの優勝距離は1200mから2005m。また得意技は"逃げ"。熟女になった昨シーズン当たりからグレッグ・チャイルズ騎手が抑えながら乗り始めているが、彼女の気性の強さは相変わらず、今ではサンラインとともにスターになってしまった女性調教助手のクレア・バーンでなければ扱うことができないという。サンラインはホリデー(?)も大嫌い。休養でも、厩舎に入りながらの休養らしい。職場にできるだけ近い方が?ゆっくりできるのだろうか。

そして、サンラインは今年もまた競馬に帰ってくる。嫁入りは?なんて話に耳を貸さない女王サンライン。彼女の素晴らしい競馬をまた見ることができるなんて、オーストラリアの競馬ファン冥利につきるというものだ。