「優駿」オセアニア情報





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Mariko Hyland & Associates Pty.Ltd.



優駿 2004年4月号




無傷の3連勝でブルーダイアモンドSを優勝
アリンギはゴールデンスリッパー制覇なるか

現在最強の2歳馬と言われるアリンギが2月21日にメルボルンのコーフィールド競馬場で開催されたGTブルーダイアモンドステークス(1200m)で優勝した。近年このレースに優勝し、引退後種牡馬となり成功していつのは、リダウツズチョイス(1999年)やベルエスプリ(2002年)、88年に優勝したゼディテイブはオーストラリア最強のスプリンターとして知られている。

アリンギのこれまでの成績は、ブルーダイアモンドステークスを含めて3戦3勝。80万ドル以上の収得賞金を稼ぎ出している。アリンギの管理をするのは日本の競馬ファンにもよく知られているリー・フリードマン調教師。彼の今年の成績は素晴らしく、メルボルンのリーディングトレーナーにランキングされているばかりではなく、重賞の優勝数でもオーストラリアのトップ。今回のレースで今シーズンは5つ目のGT優勝。他にGUとGVを併せると全部で14回優勝して総収得賞金はおよそ500万ドル(約4億5千万円)にも上っている。

レース中ほぼ優勝は諦めていたと、リー・フリードマン調教師が語っているほどアリンギに勝ち目はなかった。なぜならゲートを出ると、何度も何頭かの馬にぶつかられて、結局、ゴール近くまで最後尾から2頭目で走っていたからだ。圧倒的なスピードで逃げていた馬は、ゲイ・ウオーターハウス調教師の管理馬ウエージャー。アリンギはウエージャーをゴール手前60mで捉て優勝した。騎乗していたダミアン・オリバー騎手はレース後、「これまで自分が騎乗した2歳馬の中でベストホースだった」と語った。

このアリンギは、オーストラリア産のフェアリーキング血統エンコスタデラゴ。エンコスタデラゴは93年生まれ10歳のスタリオンで現在ビクトリア州のブルーガムファームで繋養されている。エンコスタデラゴは現役中、GTのVATCヴィックヘルスカップ(1400m)を含めて重賞レースで3回優勝している中級の競走馬であったが、最近、産駒の活躍が目覚しく、現在、オーストラリアのジェネラルサイヤーズリストでデインヒルに次ぐ2位にランキングされている。そういえば、このエンコスタデラゴも、またアリンギの母親オーシャンフェストも、リー・フリードマン調教師が管理。またアリンギの全姉妹であるスライスオブパラダイスもリー・フリードマン調教師自身が所有して管理している。アリンギは、フリードマン調教師が購入して、10人の馬主に共有馬として提供しているが、これら10人は、全員生まれて初めて馬を持った人たちばかりだという。何て幸運な人たちであろう。

エンコスタデラゴ産駒は今シーズン、ますますブレイクしそうであるが、GVとGUをオーストラリアで優勝して、更にVRCオークスで2着になって、NZに渡り、現在同地をベースに走っているエンコスタデラゴ産駒ラッシュトは、今年NZのエラズリー競馬場でGTザビールクラシックをはじめGTを2つ優勝、4歳牝馬ヴォキャブラリーも現在12戦して5勝5回入着。2月末のGTフューチュリティSで2着となったが、その前走のCFオーアSでもロンとと戦って2着になるなど、素晴らしい能力を示している。

アリンギは、これからシドニーで、ゴールデンスリッパーレースを狙う。これまでブルーダイアモンドステークスとゴールデンスリッパーを優勝した馬の数はコルツア(1989年)のみ。アリンギがその偉業を果たすかどうか、今オーストラリア中が関心を寄せている。

さて、このアリンギが優勝したその日に、コーフィールド競馬場でダーレーグループが所有するサンデーサイレンス産駒、キープザフェイス号が準重賞レースで優勝した。このキープザフェイスはこれからシドニーのイースターカーニバルに向かい、AJCダービーに挑戦する予定だが、優勝タイムがかつてのチャンピオン馬ノーザリーに迫るとあって、目が離せない存在となっている。