「優駿」オセアニア情報





Back




Presented by
Mariko Hyland & Associates Pty.Ltd.



優駿 2004年8月号




オセアニアのセリは軒並み売上UP
残り少ないデインヒル産駒が注目の的

オーストラリアやNZのセリは軒並み売り上げがアップしその好況ぶりは目を見張るばかりだ。オセアニアのセリで例年1月の初めに開催されるマジックミリオンズでは、4日間のセリで昨年比およそ24%アップ、6200万ドル(およそ50億円)を越える売り上げを達成した。今年は、オーストラリアで種付けされた最後のデインヒル産駒が出されるとあって、デインヒル好きな香港やヨーロッパから多くのバイヤーが訪れたほかに、オーストラリア国内からもこのデインヒルを狙ってバイヤーが集まった。 マジックミリオンズでのセリの最高落札価格は、予想通りに、デインヒル牡馬(母マリゴットベイ)の1,050,000ドル(およそ8千万円)。マジックミリオンズのこれまでの落札価格中2番目に高い金額である。ちなみに、この牡馬の母、マリゴットベイ(父フェアリーキング、母プローンカクテル)は、6月のマジックミリオンズ繁殖牝馬セールに上場されて、マクツーム殿下に65万ドル(およそ5200万円)で買われている。最高価格で落札されたデインヒルの牡馬は、シドニーのゲイ・ウオーターハウス厩舎に入厩した。
1月末にはNZのカラカでセリが開かれた。かつては、サートリストラムやザビールがセールストッパー(セリの最高高値)だったNZのセリは、今年は、オーストラリアと連動して、NZ産のデインヒル産駒が注目を集めた。実際、最高価格で落札されたのは、デインヒルの牡馬。母親はオーストラリアのアデレードでオーストラレシアンオークスを勝ったザビール産駒のグランエシュゾーで良血馬である。価格はNZの110万ドル(およそ7千700万円)。NZのティアカウレーシングが競り落とした。この馬を最後まで競って負けたBBAアイルランドは、同馬は逃したものの、プッシュアベンンチャーを母に持つデインヒルを100万ドル(およそ7000万円)で競り落とした。今年のNZのプレミアセールも、総売り上げを32%アップして、総売り上げおよそ4500万ドル(およそ33億5千万円)を上げて成功裏に終えた。
オセアニアのトップイヤリングセールは、上記2つのセールと毎年シドニーのイースター(復活祭)の時期に開催されるイングリス社のイースターセールである。このセリも、総売り上げ7500万ドル以上(およそ60億円)、昨年比で37%もアップしている。このセリでは、上記の2つのセリと同様、オーストラリアで種付けされた最後のデインヒル、また最後のサンデーサイレンスが上場されてこれもまた話題を呼んだ。このセリの平均価格は20万ドル。日本円でも1800万円を越えた。ここでも、最高価格は、デインヒル。プローンカクテルを母にする牡馬が、現在メルボルンのリーディングトレーナーであるリー・フリードマン調教師に買われた。次の高値は、サンデーサイレンスの牡馬(母ソノレイ)で、日本の森調教師が選び150万ドルで落札。また、同じくサンデーサイレンスの牡馬(母ブライトフィニッシュ)を、シドニーの若手調教師のティム・マーチンが150万ドルで落札。マーチン調教師は、このセリ前に、彼の調教馬エクシードエクセルを2000万ドルでマクツーム殿下に売却したばかりだった。
来年のセリには、シャトルを止めたデインヒルに繁殖牝馬を送って種付けをした産駒たちが何頭か上場されるはずだが、まだどこのセリに出されるかは決定していない。日本のポストサンデーと同じく、オセアニアのポストデインヒルはどの馬に人気が出るのか、これまた興味深いところだ。

さて、最後になるが、NZのブルバードオブドリームスが、日本のダンスインザムードと共に、ハリウッドパークのアメリカンオークスに出走する。また、現在フランケル厩舎に所属しているNZ産エターナルメロディも同レースに出走予定。これまでもNZからアメリカに行って活躍している牝馬は多いが、中でも、99年にハリウッド競馬場のG1メイトリアークSと2000年のビバリーヒルズハンデ、2001年にG1ゲイムリーハンデを始め数々の重賞レースを制覇したハッピーアヌーイットが有名である。また、昨年は、シックスティセカンドサラトガのG3を優勝。 更に、レィディアナリーズが、カルダー競馬場のG22着、6歳のジャネイアンも5月末ローンスター競馬場でG3に2着と健闘している。これらNZ馬の活躍が、今年のNZのセリにアメリカからバイヤーが来た原因かも知れない。