「優駿」オセアニア情報





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Mariko Hyland & Associates Pty.Ltd.



優駿 2006年1月号





豪州競馬史に残る活躍を見せた
マカイビーディーヴァを振り返る

マカイビィディーヴァの果した偉業については、このところ何回にも渡ってレポートしている通りだが、メルボルンカップ直後、IFHAが最近発表した国際ランキングでも、彼女は、2700m以上の距離で、世界一のステイヤーに挙げられている。レーティングも、アメリカのブリーダーズカップクラシックの優勝馬のセイントリアムやフランスのチャンピオン馬で、先日ジャパンカップにも出走したバゴとアフリートアレックスと同じ124、今回それ以上のマークをつけられたのは、130をとった凱旋門賞馬であるハリケーンランだけであった。

マカイビィディーヴァは、メルボルンカップ3連勝の後、11月25日の夜に開催されたオーストラリアスポーツの殿堂発表でも、動物としては初めての賞を受賞した。"スピリッツオブスポーツ賞"。 コックスプレートステイクスを勝ち、しかもメルボルンカップを3連勝して、国民のスポーツ精神の高揚に寄与したという賞である。 もちろん授賞式には、本人?に代わって、リー・フリードマン調教師とオーナーのサンティック氏が出席している。「競馬が他のスポーツと同等に扱われて実に嬉しい」とは、授賞式でのサンティック氏の言葉。また、サンティック氏の住む南オーストラリア州のポートリンカンでは、マカイビィディーヴァ記念碑ファンドを立ち上げ、資金を集めて、彼女の偉業を称える銅像を立てる予定であるという。

マカイビィディーヴァは、1999年に英国で生まれのデザートキング産駒。オーナーが母親を繁殖として買った時に一緒についてきて、英国のセリで売ろうとしたが売れず、"仕方なく"オーストラリアに持ってきて競走馬にしている。運命であった。さて、デビューは20002年の7月、メルボルン郊外バララットの3歳の未勝利レース(1200m)。 結果は11頭立ての4着。しかし、その年、彼女は、8月から11月までの間に6戦連続優勝を果たしている。1600mから2500mという多彩な距離だ。そして、その後、メルボルンカップを目指すマカイビィディーヴァの長い旅が始まる。調教師とそれを見守るサンティック氏の忍耐強いサポートがあってのこと。メルボルンカップの最初の優勝の後、ホール調教師の香港開業が決まって、彼女は、リー・フリードマン厩舎へ転厩した。メルボルンカップ優勝馬を、引き継いだリー・フリードマン調教師のプレッシャーもかなりのものだったに違いない。

マカイビィディーヴァの生涯成績は、36戦して優勝が15回に入着が7回。総収得賞金は1452万6685ドルと、かつての名牝サンラインを抜いた。15回の優勝のうち、3回のメルボルンカップを含めてGTが7回、GUが3回、準重賞が1回である。優勝の距離は1400mから3200mまで。彼女が単なるステイヤーでないことは明らかである。

いい繁殖が欲しかったとマカイビィディーヴァの母、チュガラを購入したサンティック氏だったが、流産があったりして、現在チュガラの仔は、ヴァルカインディヴァとケルティックレインの2頭のみ。2頭とも牝馬だが、もちろん姉とは比べようがない。ジェイドロバリー産駒で、現在リー・フリードマン厩舎にいる4歳のヴァルカラインディーヴァは、6戦して3勝、1回入着をしているので、多少期待できるかも知れないが。但し、姉と異なり適性距離は1200mのスプリンターである。しかし、来年は、弟マスケットがデビュー予定。オーストラリアの超人気種牡馬、リドゥーツチョイス産駒なので、注目を集めることは間違いない。メルボルンカップ3連勝後に「自分の持ち馬が、これから先、1回も勝たなくてももう文句は言わない」とサンティック氏。 でも、ネヴァーセイネヴァー。