「優駿」オセアニア情報





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優駿 2006年6月号





新しいチャンピオン馬が誕生
GIを3連勝したエレメイン

シドニーの秋競馬は、ゴールデンスリッパー・ステイクスで始まる。ゴールデンスリッパー・ステイクスは、オーストラリアのサラブレッド生産の要になるレースで、伝統的にこのレースからオーストラリアを代表するような種牡馬が出る。しかし、ここ数年牝馬の活躍が目立ち、今年もご他聞にもれず、牝馬ミスフィンランドが優勝した。ミスフィンランドは、ゴールデンスリッパー・ステイクスと同じく、オーストラリアを代表する2歳馬レース、ブルーダイアモンドステイクスでも入着しており、今回の彼女の優勝はさもありなんとファンも納得。

また、ミスフィンランドの優勝で、オーストラリアのサンデーサイレンスならぬデインヒルの後継馬探しに決着がついたのも話題を撒いた。これでリドゥーツチョイス産駒が2年連続でゴールデンスリッパー・ステイクスを優勝したからである。

実際、このあと、イースターのセリでは、リドゥーツチョイスのイヤリングが300万ドルという歴史的な高値をつけている。ミスフィンランドは、10年間香港でトップトレナーの一人として活躍してきたデヴィッド・ヘイズ調教師の管理馬。騎手は、ヨーロッパで長く活躍し、香港でヘイズ調教師と知り合いオーストラリアに帰ってコンビを組み始めたクレイグ・ウイリアムス騎手である。


AJCダービーは、NZ産のアナバー産駒、ヘッドターナーが優勝した。アナバーは、ご存知フランスのスプリンターだが、ヘッドターナーの母父はザビール。クラシックの距離が走れるのは、やはりザビールの血統だからだろうか。ゴールデンスリッパー・ステイクスが、ヘイズ&ウイリアムスのコンビなら、ダービーは、ジョン・ホークス調教師とダレン・ビードマン騎手の最強コンビが勝った。ダレン・ビードマン騎手は現在40歳だが、今シーズン、既にダントツでリーディング争いのトップを行っており、その成績は止まるところをしらない。ヘッドターナーは、昨年のVRCダービーでは3着と惜敗したが、今回はその無念を晴らしたよう。実は、このヘッドターナーのオーナーたちは、実にラッキーな人たちで、昨年は、ザビール産駒のレイリングスで、コーフィールドカップを優勝した。

AJCオークスは、大本命だったストラヴィンスキー産駒のセレネイドローズ。同馬は、VRCダービーとAJCダービーの二冠馬となった。ストラヴィンスキーは、NZのケンブリッジスタッドにシャトルされていて、セレネイドローズの母でサドラーズウエルのローズオブトララリーは、そのケンブリッジスタッド所有馬。レース後、リー・フリードマン調教師は、セレネイドローズを、今年の春のコーフィールドカップを目標にすると語った。なお、AJCオークスには、日本の吉田勝巳氏所有の馬、アルパインとエンプレスリリーが出走、それぞれ4着と5着に入り健闘した。

さて、今年のイースターカーニバルでは、新しいチャンピオン馬が誕生している。昨年のAJCダービー馬エレメインだ。エレメインは、怪我と病気で、昨シーズンはほとんど競馬ができなかったが、今年の秋は、GTのランヴェットステイクス(2000m)とザBMW(2400m)を勝ち、更に、イースターカーニバルの最後を飾るGTクインエリザベスUステイクス(2000m)を勝って、この秋GTレースを3連勝した。

オーストラリアに多い、ハンデ戦ではなく、全てGTの馬齢重量戦で優勝したことで、新しいオーストラリアのチャンピオン馬が出たと、競馬ファンは大喜び。マカイビィディーヴァも引退して、そろそろ新しいスーパースターの誕生が待たれていたからである。チャンピオンジョッキーのグレン・ボス騎手が、ずっとラブコールを送っていて、やっと、エレメインに騎乗できたのも注目されている理由。

昨年マカイビィディーヴァでコックスプレートステイクスとメルボルンを優勝した彼が、エレメインは、コックスプレートステイクスも、メルボルンカップもいけると、クインエリザベスUステイクス優勝後語っている。

エレメインの父はティンバーカントリーで、オーストラリアでGTを勝った最初のティンバーカントリー産駒となった。