「優駿」オセアニア情報




Back




Presented by
Mariko Hyland & Associates Pty.Ltd.



優駿 2002年2月号


アイドルホース・オクタゴナルの産駒が世界中で活躍する日も近い!?

オクタゴナルが引退してからもう5年の時が経つ。しかし、未だに彼の人気は衰えない。昨シーズン、彼が繋用されているウッドランズスタッドのオープンデイに行ったのだが、何百組もの家族連れが、オクタゴナルを囲んでその場をなかなか立ち去ろうとしなかった。 "ビッグオー", "オッキー"(愛称)はオーストラリア人にとって、文字通りのリビングレジェンド(生きている伝説)なのだ。

オクタゴナルは2歳で既にGTレースを勝った。オクタゴナルは、そのオーナーであるボブ・インガム、ジャック・インガム兄弟の所有するクラウンロッジ厩舎専従のジョン・ホークス調教師が管理した馬で、AJCサイアースプロジュース(GT1400m)とSTCトッドマンスリッパートライアル(GU1200m)に優勝した。GTのゴールデンスリッパー・ステイクス(1200m)とAJCシャンペーンステイクス(1600m)では残念ながら僅差で2着となったが、彼は、この年のチャンピオン2歳馬に選ばれた。 2歳でスプリンターマイラーとしての資質を示したオクタゴナルは、オセアニア産のチャンピオン馬たちの他聞に漏れず、3歳では距離を長くして勝ち鞍を重ねていった。 GTのAJCダービー(2400m)、STCローズヒルギニーズ(2000m)、メルセデスクラシック(2400m)、カンタベリーギニーズ(1900m)を総なめして、ついにオーストラリアレースの最高峰、WSコックスプレート(2040m)に優勝した。この年オクタゴナルはトップハンデ63キロをとり、チャンピオン3歳馬になっただけでなく、更に1995/96年度のオセアニア最優秀馬にも選ばれている。

オクタゴナルの特徴は距離を変幻自在に操ることであった。 4歳時、オクタゴナルはスプリントレース、ステイクスーイングレースの差別なく、ひたすらGTレースを勝ちつづける。VATCアンダーウッド(1800m)、STCメルセデスクラシック(2400m)、VRCオーストラリアンカップ(200m)、そしてAJCチッピングノートン(1600m)、そしていくつもの重賞レースで2着になった。ところで、オクタゴナルが非常に2着が多いのには理由がある。常に最後尾につけて最後の直線で一気に追い込んでいくのがレーススタイルだったからだ。そのハラハラドッキリのレース振りが、ファンの興奮を更に掻き立てた。これもオクタゴナルがオーストラリアの競馬ファンから殊のほか愛された理由であったかも知れない。

オセアニア競馬史上最高の総収得賞金589万ドルを獲得して、1997年、インガム兄弟の所有するウッドランズスタッドで、オクタゴナルは種牡馬となった。そして翌年の98年にはフランスのケスネイ牧場にシャトルされる。オクタゴナルの種牡馬としての前途は、彼の競走馬生活と同じぐらい洋洋である。何故なら、彼の初年度産駒が、既に父親譲りの早熟振りを発揮しているからだ。 まるで父親に生き写しの牡馬ロンロは、オーストラリアには珍しい12月生まれ。ところが、昨年8月には、タイザノット、ショーグンロッジなどのチャンピオン古馬を相手にわずか2歳でGUワリックステイクスに優勝。VATCコーフィールドギニーズ(GT)では、まるで父親を思わせるハラハラドッキリの走り方で見事GTを勝った。 ロンロは、この他にもGUを二つ、GVを一つ勝って、重賞勝ち鞍数もやはり父親を偲ばせる。 初年度産駒のホザナ(牝)は、GUのSTCマジックナイトステイクスを勝った。また同年齢のイベンダー(牝)も、AJCスプリングステイクス(GT)で2着、オクタゴナルの牝馬たちも目覚しい活躍を見せ始めた。ちなみに、2001年8月から12月までの期間、オクタゴナルはオーストラリアのリーディングサイアーランクで、堂々の6位。わずか35頭の出走馬から11頭の優勝馬。勝ち鞍が19でそのうち重賞が4つという成績である。

北半球生まれのオクタゴナル産駒もヨーロッパで注目され始めた。 現在2歳のマジェスティックレディーは、7ハロン以上で2勝し、来シーズンはブラックタイプレースに向けて調整中だという。 そして、昨年のドービルセールでは、マクツーム殿下所有のシャドウエルスタッドが、オクタゴナルのイヤリング(牝)を何と700万フランクという高額で落札して話題を集めた。オクタゴナル産駒の仕上がりの速さ、距離のバーサティリティなどを考慮に入れれば、これから、南北両半球で、オクタゴナル産駒の活躍する日も案外遠くないかもしれない。