「優駿」オセアニア情報





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Mariko Hyland & Associates Pty.Ltd.



優駿 2004年10月号




03/04シーズンのリーディング差イヤーは
エンコスタデラゴが目覚しい躍進を遂げた

2003/2004年度のオーストラリアのリーディングサイアーたちが発表されたが、昨シーズン最も躍進したのは、エンコスタデラゴであろう。エンコスタデラゴは、オーストラリア産のフェアリーキングの息子で、今回、デインヒルに次いで、リーディングサイアー総合の2位、勝鞍数でリーディングの1位、また、リーディング2歳サイアーの2位に輝いた。エンコスタデラゴは、97年からメルボルン郊外のブルーガムファームで繋用されていたが、8500豪ドル(およそ70万円)という手ごろな種付け料と、平均して90%以上という高い受胎率でビクトリア州や南オーストラリア州の中小の生産者の間で高い人気を得てきた。その種付け数も、初年度から100頭以上で、2002年度には200頭を越える種付けをして、デインヒルブームの影で隠れた人気馬となっていた。エンコスタデラゴは、現役中は、3歳でGTのVICヘルスカップ(1400m)、GUのアスコットヴェイルステイクス(1200m)やビルスタットステイクス(1600m)を勝ち、チャンピオン馬というには程遠いが優秀なスプリンターマイラーであった。代表産駒には、今年、牝馬ながらコックスプレートを狙う、GTブルーダイアモンドステイクス優勝馬のアリンギ、オーストラリア産馬でNZのGTを軒並み攫った同じく牝馬のリーシュト、VRCオーストラリアンギニーズの優勝馬デラゴブロムなど、今年も引き続き大活躍しそうな馬たちの名前がズラリと並んでいる。ところで、エンコスタデラゴの経営権を現在、クールモア・オーストラリア牧場が持っており、2004/2005シーズンは、ハンターバレーのクールモア・オーストラリア牧場で繋用されている。ちなみに、その種付け料は132000ドル(およそ1000万)になり、ゴールデンスリッパー・ステイクスを勝ったムーリンやハハなどのスーパー牝馬たちが種付けにくるというから、庶民の味方(?)だったエンコスタデラゴも、もうフツーの手の届かないところに行ってしまった。

エンコスタデラゴに次いで大躍進を果たしたのは、デインヒルの息子ダンゼロである。2003/2004年度のリーディング総合サイアーには、デインヒルが輝いているものの、来シーズンはいよいよ本格的なポストデインヒル時代に入るため、今年のランキングは、その意味でも、中々興味深い結果であった。ダンゼロは、この欄でも何度もご紹介したダンスヒーローの父である。したがって、今回の躍進には、このダンスヒーローという超スターが大きな貢献をしている。ダンゼロに次いで活躍したのは、ダンゼロと同じアローフィールド牧場にいるフライングスパー。リーディングの初年度サイアーになり、鳴り物入りでヨーロッパにシャトルされたりしたものの、このところ、あまりぱっとしなかったが、昨シーズンは、総合で10位、勝鞍数で3位、2歳で5位と、ダンゼロ路ほど目立たなかったが、なかなかな成績を残した。鳴り物入りといえば、最初から、過剰なほどの期待をバックに種馬入りしたリダウツズチョイスは、今年、リーディングのリーディング初年度サイアーになり、アローフィールド牧場のデインヒル三羽烏となった。

過去にあまり種付け頭数が多くなかったにも関わらず、昨シーズン、2歳ランキングで2位、またリーディングの二年目サイアーになったレッドランサムは、今年も引き続き活躍を続ける期待の1頭だ。ハンターバレーにあるヴァイナリー・オーストラリア牧場に、ケンタッキーのヴァイナリー牧場からシャトルされているオーストラリアには稀なロベルト系の種牡馬である。代表産駒として、ブリーダーズカップターフ(牝馬)で優勝したパーフェクトスティングや、ドイツのGTなどを勝ったランサムオウオーなどを海外で出し、オーストラリアでは、今年のゴールデンスリッパー・ステイクスで勝ち馬のダンゼロに果敢に迫り2着となったチャージフォーワードがいる。チャージフォーワードはその後、ダンゼロを破っており、故障で新しいシーズンは、休養となっているダンスヒーローの留守の間に、この春シーズンの活躍が期待されている。